ミザリー(1990)
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映画ファンを自称する私としては、ホラー映画も数多く観てきたわけでして、その中でも今回ご紹介する「ミザリー」は要注意映画になってます。
原作はホラー小説の巨匠スティーブン・キング。スティーブン・キング原作の映画は当たり外れの落差が激しいですから、まあポップな売り文句と言えましょう。
でも、この「ミザリー」だけはその売り文句に騙されてはいけません。スティーブン・キング原作の映画の中で唯一と言ってもいいくらいの「大当たり」な映画です。主演のキャシー・ベイツがアカデミー主演女優賞を受賞するくらい「大当たり」です。
ホラーやミステリの定番は「閉じ込め」です。クローズドサークルとも呼ばれ、雪の山荘や嵐の孤島といった外界と切り離されるという状況のことを言います。「ミザリー」の場合はなんと自宅に閉じめられます。さらに大怪我で身動きもままならず、優しく看病してくれるハズの主人公のファン・アニー(キャシー・ベイツ)がサイコさんだった、というこれ以上ないくらいの極限の設定で物語が進みます。
そして、さらに。
物語が進めば進むほどアニー(キャシー・ベイツ)のサイコさんっぷりが際立ちまくります。
最も衝撃的なのは、大怪我をして動けない主人公(全身包帯まみれ)が逃げられないようにと、アニー(キャシー・ベイツ)が鉄のアイロン台で主人公の足を潰すシーン。
アイロン台って重いんだぜ?
それを重傷患者の足めがけて振り下ろすんだぜ?
しかも両足だぜ?
生々しい効果音も相まって、そのバイオレンスなシーンを観てる側が「痛い痛い」と言いながら思わず足を引っこめてしまいます。
その他にもいかにも痛そうなシーンが多いので、苦痛に耐えながらなんとか逃げ出そうとする主人公を次第に我が身のことのように応援してしまうこと請け合いです。
「ミザリー」ほど痛覚の想像力に訴えかけるホラー映画にはお目見えしてません。
そういう意味では本当に「大当たり」です。
ですが、軽い気持ちでは観られない映画になってしまっているのも事実です。
子供になんか見せられません。ホラー映画初心者やホラー映画が駄目な人には勧められません。ほかのいろんなホラー映画を見て精神的にある程度耐性のある人に初めて勧められるヘビーな映画です。
女の子が「きゃあ」と怖がる反応を見たくてホラー映画のセレクトを考えている男性諸氏は、少なくともその程度の動機で決してこの映画を選んではいけません。「きゃあ」と怖がるどころか、下手をするとトラウマを植えつけることになりかねません。むしろ、ホラー映画に慣れていなければ、男性であってもトラウマになります。
そして、ホラー映画は暗がりの中で観てこそ恐怖を味わう楽しみもありますが、「ミザリー」を暗がりの中で楽しんでいる人は、サイコさん気味ですので、付き合い方を考えた方がいいかもしれません。
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